令和6年5月25日・26日に全日本鍼灸学会第73回学術大会が宮城県仙台市で開催されました。本校の教員である、木戸正雄先生、小川一先生、光澤弘先生、橘綾子先生がポスター発表を行いました。
「経穴認知班」の小川先生からは、MRIで取得した3D画像より天柱穴、風池穴への刺鍼角度により、後頭下筋の深部で脳に行く動脈(椎骨動脈)に鍼が届くとの内容が発表されました。これは、解剖学図では、認識しづらい内部の構造を明確に示すことが出来る有意義な発表でした。また橘先生は、前腕のエコー画像で肺経の位置として解剖学的に橈骨が指標になることを示唆する発表がされました。これは、霊枢の経脈篇の太陰肺経の記述に「臂内上骨下廉」との記載に一致することを示唆しているとのことでした。
「東洋医学研究班」の木戸先生の『素問』水熱穴篇の四肢の治療を新しい解釈により臨床に活かす発表をされておりました。また、光澤先生の脈診習得法による習得の実際で、実践1年目と2年目の学生では明確に進歩があることを統計的処理により示し発表しました。これは、本校の学生にとっては、指導を受け練習を行うと確実に脈診の技術が身についてくることを示しています。
発表の内容は、本校の学生にとっても学習の上で有益な発表内容でした。